「企画の承認を得る」と「日程変更の了承を得る」。どちらも相手に認めてもらうことですが、何が違うのでしょうか。
社内イベントを開く場面なら、企画案を責任者が認めることは承認、開催時間が変わる事情を参加者が理解して受け入れることは了承と表せます。この記事では、二つの意味と使い分けを、同じイベントの例で整理します。
「承認」と「了承」の違いを一言でいうと

「承認」は内容や行為をよしと認めること、「了承」は事情を理解・納得して受け入れることが、使い分けの目安です。辞書では「承認」に正当性や事実を認める意味もあり、「了承」には承諾の意味もあります。参考:漢字ペディア「承認」・コトバンク「了承」
| 言葉 | 焦点 | 社内イベントでの例 |
|---|---|---|
| 承認 | 案や行為を認める | 責任者が開催企画を承認する |
| 了承 | 事情をくんで受け入れる | 参加者が時間変更を了承する |
ただし、「承認は上司だけ」「了承は部下だけ」などと、立場だけで機械的に決まるわけではありません。何を、どのような意味で認めたり受け入れたりするのかを見ると選びやすくなります。また、辞書上の意味は一部重なります。
「承認」とは?

「承認」は、あることを正当または事実だと認めること、よいとして認め許すことです。仕事では、申請・企画・予算などについて、判断する人が内容を認める場面でよく使います。参考:コトバンク「承認」
たとえば、担当者が提出したイベントの開催企画について、責任者が内容を確認して進行を認めたなら、「企画が承認された」と言えます。ここで伝えたいのは、案に対して認める判断があったという点です。「申請を承認する」「予算案の承認を得る」といった形でも使えます。
「了承」とは?

「了承」は、事情をくんで納得し、承知することです。相手から伝えられた事情や申し入れを理解したうえで、受け入れる場面に合います。参考:漢字ペディア「了承」
たとえば、会場の都合で開始時間が変わると説明し、参加者がその事情を聞いて受け入れたなら、「参加者の了承を得た」と言えます。事情を伝えたことと、相手が了承したことは別なので、一方的に通知しただけなら「了承を得た」とは書けません。
「承認」と「了承」の例文を比較
同じイベントでも、対象と伝えたい内容によって言葉が変わります。
企画を進める場合
「責任者から、社内イベントの開催企画について承認を得た」。企画を進める判断を認めてもらったことを伝える例文です。
時間を変更する場合
「開始時間を変更する事情を説明し、参加者の了承を得た」。事情を理解したうえで受け入れてもらったことを伝えています。
会場を変更する場合
「会場変更案は責任者が承認し、変更の連絡を受けた参加者も了承した」。案を認める判断と、変更を受け入れる反応を分けた例文です。
「会場変更の承認を得た」と「会場変更の了承を得た」は、どちらも使われうる表現です。誰が何を判断・受け入れたのかを補うと、報告書でも誤解が減ります。
「承認」「了承」「承諾」の違い

似た言葉に「承諾」があります。「承諾」は、相手の意見・希望・要求などを聞いて受け入れることです。特に、依頼や申し入れを引き受ける場面で使いやすい言葉です。参考:漢字ペディア「承諾」
| 言葉 | イベントでの例 |
|---|---|
| 承認 | 責任者が開催案を認める |
| 了承 | 参加者が時間変更の事情を受け入れる |
| 承諾 | 講師が登壇の依頼を引き受ける |
「了承」と「承諾」にも意味の重なりがあります。この図は、よくある使い方を同じ場面で比べたものです。特定の手続きや契約で使う場合は、その場で定められた言葉と確認方法に合わせましょう。
まとめ
使い分けに迷ったら、案や行為をよしとして認めるなら「承認」、事情をくんで受け入れるなら「了承」を目安にするとわかりやすいです。依頼を引き受けることを強調するなら「承諾」も使えます。
言葉の意味は重なるため、表現だけで相手の判断を決めつけず、「誰が、何を、どう認めたのか」を具体的に書くのが確実です。
参考文献・出典
以下の公開ページを参考に、言葉の意味と使い分けを独自に整理しました。例文と図解案は本記事のために作成したものです。
- コトバンク「承認」
確認した内容:正当性・事実を認める、よしとして認め許すという意味。 - 漢字ペディア「承認」
確認した内容:正当だと認める、認め許すという意味。 - コトバンク「了承」
確認した内容:事情をくんで納得する、承知する、承諾するという意味。 - 漢字ペディア「了承」
確認した内容:事情を理解して承知するという意味。 - 漢字ペディア「承諾」
確認した内容:他人の願いや要求などを引き受ける、聞き入れるという意味。
閲覧日:2026年9月26日

