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「注記」と「注釈」の違いは?意味と使い分けを例文・図解で解説

「注記」と「注釈」の違いは?意味と使い分けを例文・図解で解説

「資料に注記を付ける」「専門用語に注釈を付ける」。どちらも説明を添える場面で使いますが、どう使い分ければよいのでしょうか。

使い分けのポイントは、注を書き添えることに着目するのか、意味や内容を説明することに着目するのかです。

この記事では、「注記」と「注釈」の意味の違いを、資料作成や文章での例文とともに解説します。似た言葉の「脚注」との違いも紹介します。

目次

「注記」と「注釈」の違いを一言でいうと

「注記」は、本文の理解を助ける注を書き添えること。「注釈」は、語句の意味や用法などを説明することです。どちらも、添えた説明そのものを指す場合があります。

注記注釈
本文を補う注を書き添える語句の意味や内容を説明する
例:集計条件を注記する例:専門用語に注釈を付ける

たとえば、グラフの下に「対象は国内の店舗のみ」と書き添えるなら「注記」。資料に出てくる難しい言葉の意味を説明するなら「注釈」が使いやすいでしょう。

ただし、二つは意味が重なります。「注記は注意事項だけ」「注釈は言葉の意味だけ」と厳密に分かれているわけではありません。上の違いは、使い分けを考えるための目安です。

参考:コトバンク「注記」、コトバンク「注釈」

「注記」とは?

「注記(ちゅうき)」は、本文を理解できるように注を書き加えること、また、その注を指します。

資料では、数字を読むための前提や、対象となる範囲などを書き添える場面で使いやすい言葉です。

「注記」を使う場面

  • グラフの下に、集計の対象期間を注記する。
  • 表の数値には概算が含まれることを注記する。
  • 申込書に、記入時の注意事項を注記する。
  • 資料の欄外に、略語の正式名称を注記する。

たとえば「回答者数は100人」とだけ示すと、どの範囲の人に尋ねたのか分からない場合があります。そこに「対象:当社のサービス利用者」と注記すれば、読み手が数字の前提をつかめます。

なお、「注記」には物事を記録する意味もありますが、この記事では、資料や文章に注を書き添える意味を中心に扱います。

参考:コトバンク「注記」

「注釈」とは?

「注釈(ちゅうしゃく)」は、語句の意味や使い方を解説したり、補足の説明を加えたりすること、また、その説明を指します。

専門用語や古い表現など、本文だけでは読み手に伝わりにくい部分を説明するときに使いやすい言葉です。

「注釈」を使う場面

  • 専門用語に、初心者向けの注釈を付ける。
  • 古文に出てくる言葉を注釈する。
  • 本文の表現が分かりにくいため、注釈を加える。
  • 注釈を読んで、文章の意味を確かめる。

たとえば、資料に「前年比」という言葉が出てきたとき、「前年の数値と比べた割合」と説明を添えると、その言葉になじみのない人も読み進めやすくなります。

また、注釈は書かれた説明に限りません。「少し注釈を加えると……」のように、話の内容を補足するときにも使えます。

参考:コトバンク「注釈」

「注記」と「注釈」の使い分けを例文で比較

グラフや表を作る場合

例文:グラフの下に、集計の対象範囲を注記した。

「対象は国内の店舗のみ」など、数字の前提を書き添える場面です。注を書き加えることに着目しています。

例文:グラフに出てくる専門用語に、注釈を付けた。

読み手が用語を理解できるように説明する場面です。言葉の意味を伝えることに着目しています。

略語を説明する場合

例文:資料の欄外に、略語の正式名称を注記する。

例文:略語の意味が伝わるように、注釈を付ける。

この場合は、どちらも使えます。欄外に書き添える行為を表すなら「注記」、略語を理解できるよう説明することを表すなら「注釈」と考えると整理しやすくなります。

会話や発表で説明を補う場合

例文:発表の途中で、先ほどの説明に注釈を加えた。

口頭で説明を補う場面には「注釈」が使えます。「注記」は書き添えることを表すため、話の補足をそのまま「注記する」とは通常いいません。やわらかく伝えたい場合は、「補足します」も使いやすい表現です。

迷いやすいポイント

「注記を付ける」と「注釈を付ける」はどちらが正しい?

どちらも使えます。本文を補う注を添えるなら「注記を付ける」、意味や内容を説明するなら「注釈を付ける」が使いやすいでしょう。

たとえば「※数値は概算です」という一文も、数値を読むうえでの補足説明です。文脈によっては、注記とも注釈とも呼べます。

「注記」は短く、「注釈」は長く書くもの?

文章の長さだけでは分けられません。短い用語説明も注釈になりますし、複数の条件を書き添える注記が長くなる場合もあります。

文字数よりも、何を書き添えるのか、何を説明するのかで考えると選びやすくなります。

「※」が付いていれば注記になる?

「※」という記号だけで、注記と注釈を区別することはできません。

「※集計対象は国内店舗のみ」なら条件の補足、「※前年比とは、前年の数値と比べた割合のこと」なら用語の説明です。記号ではなく、添えた文章の内容や役割を見て判断しましょう。

似た言葉「脚注」との違い

「脚注(きゃくちゅう)」は、本文の下に置く注のことです。

注記や注釈が、注を書き添えることや説明の内容に関わる言葉なのに対し、脚注は、注を置く位置に着目した言葉です。

注記:注を書き添える

例文:数値の集計条件を注記する。

数字を理解するための前提を書き添えています。

注釈:意味や内容を説明する

例文:本文の専門用語に注釈を付ける。

読み手が言葉の意味をつかめるように説明しています。

脚注:本文の下に注を置く

例文:用語の説明をページ下部の脚注にまとめる。

説明の内容ではなく、置く場所を表しています。同じ説明が「専門用語の注釈」であり、配置としては「脚注」でもある、という場合もあります。

参考:コトバンク「脚注」

まとめ

  • 注記は、本文の理解を助ける注を書き添えること。また、その注。
  • 注釈は、語句の意味や用法などを説明すること。また、その説明。
  • 二つの意味は重なり、同じ説明を注記とも注釈とも呼べる場合がある。
  • 脚注は、本文の下に置く注を指す。

迷ったときは、条件や前提を書き添えるなら「注記」、意味を分かりやすく説明するなら「注釈」を目安にすると、使い分けやすくなります。

参考文献・出典

  1. コトバンク「注記」(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典)
    確認した内容:読み方、本文を理解するために注を書き加える意味、添えた注そのものを指す用法、記録する意味。
  2. コトバンク「注釈」(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典)
    確認した内容:読み方、語句の意味や用法を説明する意味、補足説明の意味、話に付け加える説明としての用法。
  3. コトバンク「脚注」(デジタル大辞泉)
    確認した内容:読み方、本文の下に付ける注を指す意味。

閲覧日:2026年10月25日
※本文の例文は、辞書の意味を踏まえて独自に作成しています。使い分けの説明には、実際の使用場面に即した整理を含みます。

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